新聞、雑誌、段ボール、紙箱は「全部まとめて紙だから資源」と考えると、回収対象外の紙を混ぜることがあります。紙には、感熱紙、カーボン紙、写真、防水加工紙、強い臭いが付いた紙など、古紙再生の工程に適さないものがあります。一方で、どこまでを「その他の紙」として回収するか、シュレッダー紙を受け入れるか、束ね方をどうするかは自治体・回収主体で異なります。
公益財団法人古紙再生促進センターは、古紙の品質を下げる禁忌品を具体的に示す一方、実際の分別基準は自治体等によって異なるため地域ルールを確認するよう案内しています。「紙かどうか」だけではなく、紙の種類・汚れや加工・利用する回収ルートの3点で判断するのが基本です。
先出し解決
- 新聞、雑誌、段ボール、紙パック、その他の紙を同じ扱いにしない
- 汚れ・臭い・防水加工・感熱紙など、古紙再生に向かない紙を先に除く
- ガムテープや金具を「全国一律で必ず全部外す」と決めず、回収先のルールを見る
- シュレッダー紙や個人情報を含む紙は、自治体の受入方法と情報保護を両方確認する
- 引越し等で大量に出た古紙を、通常の集積場所へ一度に置けると決めつけない
古紙は「何の紙か」と「どこへ出すか」を先に決める
古紙回収には自治体収集、地域の集団回収、集合住宅独自の回収、古紙回収業者、店舗回収などがあります。同じ段ボールでも、回収主体によって束ね方や受入時間が違うことがあります。
自治体の分類名を確認する
大阪市では、新聞・折込チラシ、雑誌、段ボール、紙パック、その他の紙、衣類を区分して回収しています。一方、地域の集団回収では回収品目が団体ごとに定められることがあります。まず自宅で使える回収ルートを確認します。
集合住宅の回収ルールが別にあることもある
マンション管理組合や自治会が独自の古紙回収を行う場合があります。大阪市も、集合住宅で自主回収がある場合は住宅側のルールに従うよう案内しています。自治体の曜日だけ見て出さないようにします。
新聞・雑誌・段ボールは種類を分ける理由がある
古紙は回収後に再生紙の原料になりますが、紙の種類によって用途や処理が異なります。古紙再生促進センターも、新聞、段ボール、雑誌などを分け、異物や禁忌品の混入を避ける重要性を示しています。
新聞にチラシを含めるかは地域ルールを見る
大阪市では新聞・折込チラシを同じ区分として案内していますが、他の回収では雑誌扱いになることもあります。「新聞に入っていたから必ず新聞」とは限らないため、回収先の表記を確認します。
雑誌は付録や異素材の表紙に注意する
CD、DVD、プラスチック製付録、金属クリップなどが付いている場合は、取り外しを求められることがあります。ただし、製本された金具まで無理に分解する必要があるかは回収先に確認します。
古紙に向かない「禁忌品」を先に取り除く
古紙再生促進センターは、製紙原料へ混ざると設備トラブルや再生紙の品質低下につながる紙を例示しています。感熱紙、カーボン紙、写真、圧着はがき、防水加工紙、臭いの付いた紙、汚れた紙などは代表例です。
レシートや宅配ラベルが「紙に見える」だけで判断しない
感熱紙のレシート、粘着面をもつラベル、複合素材の伝票などは、普通のコピー用紙と性質が違います。自治体の「古紙に出せない紙」一覧や古紙再生促進センターの診断を確認してください。
食品汚れや油が広がった紙は資源に混ぜない
ピザ箱や紙皿のように食品や油が付いた紙は、汚れた部分が古紙へ適さない場合があります。箱全体を一律に捨てるか、きれいな部分を分けられるかも地域ルールを確認します。「紙製だから必ず資源」という判断は避けます。
段ボールは「段の構造」と付着物を確認する
段ボールは波状の中芯を表裏の紙で挟んだ構造で、単なる厚紙箱とは区別されます。通販箱、引越し箱、家電箱などをたたむ前に、中身、緩衝材、伝票袋などを取り除きます。
テープは回収先の指示に合わせる
段ボールに付いたビニール・布テープ等をどこまで外すかは、実際の排出条件が回収主体によって異なります。大阪市は古紙の種類ごとに出し方を示しており、横浜市なども地域回収のルールがあります。無理に紙の表面まで大きく破るより、回収先の案内を優先します。
宅配伝票や配送ラベルは個人情報も確認する
住所・氏名・電話番号等があるラベルは、資源分別だけでなく情報保護の観点でも確認します。剥がせるラベルは外す、個人情報部分を適切に処理するなど、家庭で安全にできる方法を選びます。
紙パックは内側の加工と回収条件を見る
飲料用紙パックは、紙パックマークのあるものを対象に洗って開き、乾かして回収する自治体があります。大阪市もこの手順を案内しています。ただし、アルミ付き紙パックなどは回収先が別になる場合があります。
濡れたまま束ねない
洗った紙パックは十分に乾かしてから出します。水分が残ると、保管中に臭いやカビの原因になり、他の古紙を汚すことがあります。
紙パック回収ボックスの対象表示を確認する
店舗の回収ボックスは自治体収集とは別制度です。「紙パック」と書かれていても、酒パック、アルミ付き、キャップ付き容器などの扱いが異なる場合があるため、投入口の表示や店舗案内を確認します。
個人情報がある紙は「リサイクルできるか」だけで決めない
請求書、病院の書類、契約書、宅配伝票などは資源として出せる材質でも、個人情報が残ります。資源回収は個人情報の安全な廃棄サービスそのものではありません。
必要な部分だけ切り取る方法もある
大量の紙をすべて黒く塗る必要はありません。氏名、住所、会員番号等の必要部分を切り取って別処理するなど、手間と情報量に応じて方法を選びます。重要書類は保存義務や必要性を確認してから処分します。
シュレッダー紙の扱いは自治体差が大きい
大阪市は「その他の紙」の例としてシュレッダー紙を挙げていますが、自治体によっては散乱や選別上の理由から古紙回収の対象外にする場合があります。「シュレッダーにすれば必ず古紙」とは考えず、居住地の案内を確認してください。
段ボール箱を大量にためたときは通常回収の量を確認する
引越しや家具購入、ネット通販が重なると、通常家庭より一度に多くの段ボールが出ることがあります。大阪市は、引越しや大掃除などで一時的に多量の古紙・衣類が出る場合、再生資源事業者へ収集を依頼するよう案内しています。
「収集日だから何束でも置ける」とは限らない
大量排出の扱いは自治体や回収団体で異なります。共用集積所へ大量の段ボールを置くと通行や他の排出を妨げることもあるため、管理会社や自治体へ先に確認します。
事業活動で出た段ボールは家庭ごみと分ける
自宅で事業をしている場合など、事業活動に伴って出た古紙は家庭からの日常ごみと同じ制度を使えないことがあります。量だけでなく「どこから出た廃棄物か」も確認します。
店舗回収・古紙回収業者は「受け入れ条件」を確認して使う
スーパーやホームセンター等の古紙ボックス、民間の古紙回収ステーションは便利ですが、設置者ごとに対象品目が違います。ポイント付与や24時間利用なども店舗ごとに異なり、恒久的に使えると決めつけないようにします。
回収ボックスの外へ置いて帰らない
満杯、営業時間外、対象外の品目だった場合に、箱の外や店舗敷地へ置くのは避けます。持ち帰って別の正式な回収ルートを使います。
回収業者へ大量に依頼するときは条件を確認する
古紙は有価物として扱われる場合もありますが、出張回収の最低量、地域、料金、対象品目は事業者によって異なります。「古紙なら必ず無料回収」とは限りません。
雨の日・保管場所は回収先のルールと紙の状態で判断する
濡れた古紙は扱いにくくなりますが、「雨の日は全国一律で回収しない」というルールはありません。地域の収集案内、集団回収団体、管理会社の指示を確認します。
屋内保管でも火気と避難経路をふさがない
段ボールを大量に保管すると場所を取り、可燃物が増えます。コンロ、ヒーター、分電盤周辺などを避け、玄関や通路をふさがないようにします。処分待ちを理由に生活動線を危険にしないことも大切です。
よくある疑問
古紙の迷いやすさは、家庭内での呼び名と製紙原料としての適性が一致しない点にあります。「紙箱」「はがき」「封筒」と呼んでいても、表面加工、粘着物、臭い、汚れなどによって扱いが変わります。判断できない場合は古紙再生促進センターの禁忌品情報を参考にしつつ、最終的な排出区分は自治体へ確認します。
窓付き封筒や紙ファイルはそのまま古紙にできますか?
大阪市のように窓付き封筒のセロハン部分や紙以外の部品を外すよう案内する自治体がありますが、回収条件は地域差があります。簡単に外せる異素材を分けることを基本に、細かな金具まで無理に解体する必要があるかは回収先の説明を確認してください。
レシートは古紙ですか?
感熱紙は古紙再生の禁忌品として挙げられています。自治体のごみ区分で最終的な出し方を確認してください。
ピザの段ボール箱は段ボール回収へ出せますか?
油や食品汚れが付いた部分は古紙に適さない場合があります。汚れの程度と自治体のルールを確認します。
ガムテープは全部剥がさないと回収されませんか?
回収先によって異なります。全国共通の「必ず全部剥がす」ルールとして扱わず、自治体・集団回収・店舗等の案内に従ってください。
シュレッダー紙は資源ですか?
大阪市のように古紙として回収する例もありますが、対象外の自治体もあります。細断前に地域の分別表を確認すると無駄がありません。
まとめ|紙の種類・禁忌品・回収ルートの3点で判断する
古紙をため込まないためには、家の中でも「段ボール」「新聞・雑誌」「その他の紙」の仮置き場所を分けておくと、収集日前の仕分けを減らせます。ただし、火気の近くや避難経路へ積み上げないことが前提です。通販の緩衝材やビニール袋は紙と一緒にせず、箱をたたむ段階で外しておくと異物混入も防ぎやすくなります。
回収日まで保管する段階で濡れや食品汚れが付くと、もともと資源にできた紙まで回収に向かない状態になることがあります。玄関外やベランダへ長期間置くのではなく、乾いた状態を保てる場所で、生活動線を妨げない量に管理してください。
古紙は「紙なら資源」と一括りにするのではなく、新聞・雑誌・段ボール・紙パック等の種類、汚れや加工などの禁忌品、利用する回収ルートを確認して分けます。
古紙再生促進センターの禁忌品情報は判断材料になりますが、実際の排出方法は自治体・地域回収・店舗のルールが優先です。 大量排出、個人情報、シュレッダー紙などは特に地域差が出やすいため、出す前に確認しましょう。
参考・確認先・この記事の確認
確認日:2026-08-23
古紙の禁忌品に関する業界情報と、大阪市・横浜市の回収制度を確認しています。対象品目や束ね方、シュレッダー紙、大量排出の扱いは利用する回収主体の最新案内を優先してください。
